新・シャツの上から4番目のボタン

「あってもなくても大して変わらない」そんなブログです。

何とか今年の初仕事(?)無事終了。

今日は昨年の秋からさいたま市文化事業財団(だったっけか?)が主催していたアコースティックギターのワークショップの発表会が行われた。
場所は今年の3月いっぱいで閉館してしまうことが決まったさいたま市民会館おおみや(旧・大宮市民会館)。かつてワシが県立伊奈学園総合高等学校音楽部の部員だった頃には定期演奏会で使わせていただいていた場所である。

この日のためにワシが練習してきた曲は敬愛するザ・ビートルズの「Blackbird」。その音楽部時代に呼ばれもせんのにやってきたOB会の会長さんがギター片手に披露してくれた曲である。そのギターの腕前もさることながら、ビートルズの楽曲らしい一筋縄ではいかない和声の使い方に衝撃を受けたワシは、
「いつか絶対にこの曲を弾きこなせるようになりたい」
と思い続けて30何年後、ようやっとその思いがかなった…というわけである。

そして、この曲に出てくるフレーズ、「Into the light of  the dark black night」という歌詞にもワシなりに思いを込めた。
いま世界中でコロナウィルスが猛威を振るっている。いくら対策をとっても感染者は減る気配がなく、人々は途方に暮れている。
いわばコロナという「暗黒の夜」の中にワシら一人一人が怯えながら暮らしている、ということになろうか。
そんな暗黒の夜にも、一筋の光明はある。その光目指して、誰もが飛んでゆかねばならないのである。
「傷ついた翼で飛ぶことを習」い、「くぼんだ目で見ることを習う」ブラックバードは、ろくに対策もないままコロナに振り回されるこの世の中をおぼつかない状態でどうにかこうにか生きているような、まさにワシら一人一人ではないか。
何だかポール・マッカートニーがこんな世の中を予想していたかのような感じになってしまいかねないが、そう思えて仕方なかった。
これからもコロナウィルスは猛威をふるい続けるだろう。しかし、どこかにきっと救いはあるはず。そう信じなければ、そして、その救いを見出せなければ、ワシらはきっと生きて行かれない。だから、飛び続けよう。傷ついた翼であったとしても。

…うーむ、柄にもなくかっこいいこと書いてしまったなぁ…。

新年あけまして…もう遅いか(激後悔)。

まずはこの動画を見てくれ。こいつをどう思う?


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↑すごく…かわいいです…(おい)。

新年早々こんな動画見たらそりゃもう…ねぇ(意味が分からない)。

そうそう、この間の定例会で第1ラウンドに行った「ソクラテスラ」をやっている動画もありまして。


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そして、もし開催されるならば…という限定が付きますが、次回2月の定例会で私が担当する予定の「はぁって言うゲーム(または「ベストアクト」)」をプレイしている動画もあります。


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何か今回はゆらさまオンパレードですな…いいのかなぁ、一応新年第一回目の記事がこんなんで。

今年もいろいろあったけど、私が聴く音楽はあまり変わり映えしなかった…そんな2021年を振り返ってみる

何だかんだといってブログを更新しそびれているうちに、もうこんな時期になってしまった。
仕事も忙しく、推し活(って言うんだろうな、やはり)も忙しく、世間の有り様も何だかせわしなく、何とか緊急事態宣言が解除されたものの、今度はまたぞろ新種が出てきたり…そんな中で、ネット関連では、セクシー女優の架乃ゆらさんのファンの方々(かのらー、と称する)と主にネットの上だけだが交流を持つことが多くなり、私自身少しずつではあるがかなり性格も丸くなってきたような感じがした(そう思っているのは案外自分だけなのかもしれないが)。
コロナの感染状況に振り回されはしたが、クイズサークル「岩Q槻(いわくつき)」の定例会は新たな参加者の方々が続々と定着してくれて本当にありがたかった。のみならず、企画や当日のスタッフ等積極的にこなしてくれたりするとあっては、ひょっとしたら一番動いていないのは自称会長のこのワシなのではないか…と思えるくらいであった(これではいけないのだがなぁ)。
今年は自分自身4度目の年男ということもあり、何だかんだ言って非常に充実した一年だったような気がする。

で、もともと音楽を聴くのが好き(どういうわけかギターを弾いたり歌ったりするのも嫌いではない)な私は、今年に入って「YouTubeMusic」にハマってしまったのである。
仕事の行き帰りに適当に何か一曲選んで聴きながら自転車のペダルをこぎ進めるのがほぼ日課になりつつあるほどである。
そんなワシのこの一年(実際に利用し始めたのは一月半ばくらいからなので正確には「一年弱」ということになろうか)を「2021 RECAP*1」というプレイリストと共に振り返ってみようと思う(思うだけにしておいた方がいいかもしれない)。

各ジャンルごとに分けて見ていきたい。
①GS(グループサウンズ)、或いはそれに準ずる1960年代の歌謡曲
・多分一番多いのがこのジャンル。昨年はゴールデンカップスのベーシスト、ルイズルイス加部さんとドラマー兼ボーカルのマモル・マヌーさん、今年に入ってジャッキー吉川とブルー・コメッツのバンドリーダーを務めたジャッキー吉川さんにベーシストの高橋健二さん…忘れてならないバニーズというGSバンドを率いてGSブーム下でもその存在感を示した寺内タケシさんも鬼籍に入られた。
今存命の人たちも相当なご高齢の方が多いという、明るい未来とは縁遠そうなジャンルなのだが、ワシにとっての昭和歌謡の原点であり、洋楽と比べるとさすがに聞き劣り(見劣りではない)する部分もかなり散見されるが、日本のポピュラーミュージックの新たな地平を切り開いたムーブメントであったことは間違いない。
で、やはりと言うか何と言うかワシはかなりひねくれた志向の持ち主でもあるので、いわゆる誰もが知っているヒット曲よりかはそれより知名度が落ちるような曲に惹かれる傾向が強い。スパイダース*2だったら「夕陽が泣いている」あたりが来そうなところを「真珠の涙(何とリストの一曲目!)」とか「黒ゆりの詩」とか何でお前そんなの知ってるんだよと言われそうな曲が入っていたりする(他のグループでもそうかと思ったら実は案外そうでもなかったので、スパイダースだけYouTubeMusicの選曲センスがワシに合わせたのか?そんなはずはないのだが)。
②1960年代の洋楽
・何だかざっくりしたジャンル名だが気にしないように(謎)。
今年に入っての物故者というとローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツを上げないわけにはいかないだろう。とは言うものの、どう言うわけかワシの「2021 RECAP」にはストーンズの曲が一曲も入っていない。うーむ、謎だ。
で、つい最近モンキーズのマイク・ネスミスが亡くなったのだが、そのモンキーズの曲は何故だか結構入っている。この基準が良くわからないんだよなぁ…。
他には、一昨年あたりにえらくハマったバロック調のロックを奏でる60年代アメリカのバンド、レフト・バンクの曲が3曲。いずれも名曲(私自身がそう思うのであって、皆様がどう思うかは全く考慮に入れていない←)。
イージーリスニング
・今年に入ってYouTubeで「Le Monde Du Paul Mauria(ポール・モーリアの世界)」というチャンネルを見つけて登録して以来、この手のグランド・オーケストラものが異常なまでに聞きたくなって、YouTubeMusicでもかなり聴きまくったジャンル。若い人たちにはピンとこないかもしれないなぁ…。
とかく歌詞がなければ音楽を聴けない、音楽でないという偏見を持っておられる向きも数多くおられるかとは思うが、まぁまずは黙って聞いてごらん、と申し上げておきたい。
ポール・モーリア以外でかなり聴いたのは「二人の天使(邦題)」という楽曲。YouTubeMusicではレイモン・ルフェーブル・オーケストラが演奏したバージョンが良く再生されたが、ソプラノサックス(オーボエかな?とにかく高音の管楽器っぽい音である)のソロがもう無茶苦茶素晴らしい!
④その他のインストもの
ベンチャーズやシャドウズ、スプートニクスといったギター・インストゥルメンタルの楽曲はこのジャンル。
そんな中でメイスン・ウィリアムスというギタリストの「Classical Gas」という楽曲がめちゃくちゃ素晴らしくてハマってしまった。
今年、ワシはさいたま市の文化事業であるアコースティックギターのワークショップに参加しているのだが、もし譜面があったらこの曲をやりたかったくらいハマった(その後、ネットを調べていたらギターのタブ不を作っているサイトがあって、即刻会員登録したのは…あ、ここで言ったら内緒にはならないか(謎))。
⑤フォーク/ニューミュージック
・GSと並ぶワシの好物のジャンル。こちらは時代も作者もかなりバラバラだが、一貫しているのはワシが好きそうなアーティストや楽曲を知っているかのような選曲センスである。

この他にもいろいろな観点からジャンル分けしたいのだが、まぁ字数が多くなってしまうのでこの辺にしておく。
やはりワシの好きな音楽ジャンルというのはそう簡単に変わらないのだなということが再確認できたというのが結論といえば結論であろう。
一応リストを書き出しておいたので、別掲という形ではあるが挙げておきたい。

ともあれ、来年はもっともっといい年にしたい。皆様、良いお年をお迎えください!

*1:Recapitulate(要約する)の略語で、つまり「2021年にワシがかなりの頻度で聴いた曲をかいつまんだ…ということになろうか。

*2:堺正章や井上順、物故したムッシュかまやつらが在籍したGS黎明期から活躍したバンド。ビートルズらの「リバプールサウンド」に対抗して自らの作風を「トーキョー・サウンド」と標榜するなど音楽センスはかなり当時としては進んでいた。

ひっさつうへの48歳、今、青春真っ只中!(古川登志夫さんの声で読んでください)

光速電神アルベガス」じゃないんだから…(わかる人だけわかってくれれば良いです…)。

さて、しょうもないボケはこの辺にしておいて、改めて本日、LINEやTwitter等でお祝いしてくださった皆様方、本当にありがとうございました。

タイトルは半分冗談のようになってしまいましたが、青春とは…よくサミュエル・ウルマンの詩の一節が引用されるように(「人生の一つの季節ではなく魂のありようを言うのだ」…とか何とかいうやつでしたっけか)、もっとわかりやすく言うと「魂を若く持ち続けられる力」なんではないかと最近思うようになりました。

また特撮・アニメネタで申し訳ないのですが、「超人機メタルダー」の主題歌「君の青春は輝いているか(作詞は何とジェームス三木!)」の2番の歌詞「負けたと思うまで人間は負けない」、或いは「ウルトラマンメビウス」第37話「父の背中」でメビウスのピンチに現れ、彼を激励した台詞「君自身が諦めない限り、それは敗北ではない」という二つの言葉に共通するもの…自分自身が負けを認めてしまったらそこで終わりなのだ、ということに、今の自分の状況を置いてみることにしたのです。

確かに、私自身は人生を勝ち負けでいうとしたなら間違いなく負けた方の部類に入るでしょう。
手持ちの金はあまりない、仕事といったら正規雇用ではないし(その割にはちゃんと保険には入っていますが)、未だに彼女の一人もいない…どう考えても負けてます。
でも、そんなこともうどうでもいい、とも思っているのです。
だからどうした?とさえ思います。

私には、様々な仲間がいます。
趣味を同じくしたり、住んでいるところや生まれ育った環境は違っていても分かり合える仲間がいます。
その仲間こそが、今の自分にとってのかけがえのない財産じゃないか、と。
世の中に生きている人間の価値は、持ってる資産や生活の度合いだけで決められるもんじゃないんだぞ、と声を大にして私は叫びたいのです。
現に昨日行われたクイズサークルの定例会では、初参加の人たちも含めたけっこうたくさんの人が集まってくれて、とても楽しいひと時を過ごすことができましたし、顔も知らないツイート仲間たちや、その定例会に訪れた多くの人たちが今日の私の誕生日を祝ってくれました。
何だかもう、それだけで幸せな気持ちになれるのです。

そしてもう一つ、新たな目標ができました。
「新たな自分を見つける」
今までの自分とは明らかに違う何かを、この一年で見つけてみたい、そう思うようになりました。
それが何であるのか…今は申し上げずにおきましょう。

これからも、趣味や嗜好を同じくする仲間たちと共に歩み、自分自身の人生を豊かに彩りつつ、前に進んでゆこうと考えております。

どれくらいの人がこのブログを読んでくださっているかどうかは存じ上げませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。

あまり遅くならないうちに新年の誓いを述べておかねば

新年あけましておめでとうございます。

当ブログも引っ越して初めての新年を迎えました。今年も更新頻度はあまり多くないとは思いますが、それでも死なない程度に頑張って書き進めてゆこうと思う次第であります。

今年は、4度目の年男ということで、一応目標らしいものを立てようかと思います。

「人の話をなるべく聞こう。然る後に、自ら思うところを述べよう」

普段のワシは自分の思い込みだけでものを言ったり態度に表したりすることが多く、そのせいで何かと誤解されやすいので、そういったところから改めて行くことができれば、少しは今よりも少しマシな生き方ができるのではないかと思われます。

見聞を広め、世間を見て、様々な人の生き方に触れ、自らの認識を新たにする。
当たり前のことが、今までのワシはできていなかったと、このところ思い始めました。
自分の考えだけが正しいわけじゃないし、他人の考えがすべて正しいと決まったわけでもない。
正しい考えもあれば間違った考えもある。そのことを弁えた上で、人として正しいと思われることをなるべくして行きたいと思うのです。
かなり大それた目標ではありますが、この一年、この目標を忘れないように、しっかりと生きていきたいと思います。

どれくらいの人がこのブログを読んでくれているのかは定かではありませんが、今年もよろしくお願いします。

激動と波乱含みだらけの2020年を振り返る

今年は大変な年であった。大変の要因は言うまでもなく新型コロナウィルス(COVID-19)のせいであることは明白なのだが、ワシ個人的に関して言えば、コロナ以上に大変なことが起こってしまったことである。

まぁコロナの影響を受けなかったわけでは当然のことながらない。
何せこの数年、ワシは暇さえあればあちらこちらへ小旅行に出かけたりすることが楽しみの一つになっていたのだが、新型コロナウィルス感染防止に伴う移動制限等でそれもままならなくなった。まだコロナがそれほど蔓延する前に出かけた千葉からフェリーで三崎港へ行き、マグロ料理に舌鼓を打って、中華街から川崎大師へ…なんていう旅行がまるで夢のようでさえある。況や、今年の2月に開催されたアイドルマスターシンデレラガールズの大阪2デイズLiveをや。

ただ、4月から5月にかけての緊急事態宣言の時も、それ以降も、大きな体調の崩れ等はなく、個人的には全くといっていいほど影響は受けなかったことは幸いであった。幸いであるが故なのか、感染者の数ばかり追って何ら対策を講じる姿勢が感じられない日本のマスコミの対応にあきれ返ることが多かった。

さて、コロナ以上に大変なことというのは、ほかの人から見れば些細なことになるはずのことである。

2021(令和3)年に4度目の年男を迎える男が、二回り以上も年の離れたAV女優に夢中になってしまったのである。

その人の名は架乃ゆら。2017(平成29)ねんにデビューした女優さんで、知る人ぞ知る(いや、けっこう有名かもしれないが)「恵比寿マスカッツ」のメンバーでもある。
可愛い顔してなかなかのエロさを持ち合わせ、それに加えて演技力も確かな、若いのに物凄い才能を秘めた娘さんなのである。
凄く清楚で可愛らしい顔ながら、その性格はかなりとっつきやすくて人懐っこく、少々オタク気味ではあるものの口調は気さくで親しみやすい、そんな子である。
…負けました。この子の魅力にワシは一生抗えない、そう心の底から思った時には、ワシはファンクラブに入っていたのである。

先だって行われた彼女の冠番組「架乃ゆらのLOVE昭和」の無観客公開録画及びオンサインサイン会の後で、誕生日前夜祭として「ZOOM」を使って2ショットで話せるという機会に恵まれたワシは、つい自分の顔をみっともない顔と自嘲気味に紹介したのだが、彼女はそれを即座に否定してこう言った。

 「味わい深くていい顔じゃない!みっともないなんて言わないで」

…惚れた。初対面のむくつけきおっさんにそこまで言ってのけるとは恐れ入りましたよ。そんなほめ方をされたのは…いや、前にもあったかもしれないけど…そうはないはずだ。

あれは夢だったんだろうか…5分間のみの短い時間ではあったのだが、その時の彼女の会話の断片をメモった文字が夢じゃないと教えてくれていた。確かにあの時ワシは、架乃ゆらさまと話していたのだと…。

そんな激動の年もあと何分かで終わる。来年はもっと平穏で楽しいことの多い年に…と願わずにはいられない。

何だか久しぶりに日記を書くのだが、こんなテーマで良いのだろうか

新カテゴリー!【私のこの一曲】第1回「けんかをやめて」河合奈保子

最近何かとワシが影響を受けている本業・AV女優、しかしながらその秘めたる才能は多岐にわたる末恐ろしき才女・架乃ゆらさま(なぜかワシは彼女を様付けで呼んでいる)。

そんな彼女が冠番組を持っていることを知っている人はなかなかいない。

その名は「架乃ゆらのLove昭和」。昭和大好きアイドル*1・架乃ゆらさまが昭和の痕跡をとどめるスポットに出向いて行ってレポートする番組である。でもって、彼女の昭和文化愛を熱く語るコーナーもあったりして、これがなかなか熱量が高くてホントに面白い番組なのである。

その番組の無観客公開収録が先ごろ行われ、昭和文化愛を熱く語るコーナーのテーマ、今回は「昭和歌謡に出てくる『こわい女』愛について語る」というちょっとヘビーなもの。そこで中森明菜の「難破船*2」とともに紹介されたのがこの「けんかをやめて」である。

ワシはこの曲は小学生くらいの時に聞いた覚えがあり、曲が短く歌詞がそれほど字数が多くないためすぐに覚えてしまったのだが、その歌詞を見てゆくと、何ともこの曲の主人公である女性の問題だらけの性格が私を含めた聞き手をいらだたせることに小学生の時分に既に気づいてしまっていたのである。

この曲の作詞・作曲を手掛けたのはご存じ竹内まりやアン・ルイスに書いた「リンダ」では彼女(言うまでもないがアン・ルイス)の音楽的ルーツであるアメリカンポップス感覚あふれるバラードで、アイドルからワンランクアップした彼女の成長を感じさせたり、薬師丸ひろ子に書いた「元気を出して」では彼女(これも言うまでもないが薬師丸ひろ子)の清涼感あふれる声質にあった爽やかなミディアムテンポの楽曲で彼女の楽曲の幅を広げるなど、単に曲を提供するだけでなく、その後の楽曲被提供者の成長を促すような楽曲づくりをしている、いわばプロデューサー的側面で楽曲を提供している印象が強い。
ところが、この「けんかをやめて」はどうだろうか?この楽曲は確かにヒットした。その頃の流行歌に疎いはずのワシでさえ覚えているくらいヒットしたのだが、この楽曲で河合奈保子が歌手として成長したという評価を私は寡聞にして知らない…ってか寡聞でいい(何のこっちゃ)。

その後の彼女は急速に大人向けともいえる路線へ進み、シンガーソングライターとして自作曲を何作かリリースするものの、ついにはフェイドアウトするかのように芸能界から消えて行ってしまったことは周知の事実なのだが、それはこの曲のヒットとともに彼女が何か大切なものを失ってしまったからではなかろうか?ワシはそう考えてみる。
大切なもの、それはファン或いはファンでない人たちからの支持である。ファンからの支持なくして芸能活動はできない。それは自明のことなのだが、ファンでない人からの支持というのはいかなるものなのかというと、反発である。この反発が適度にないと芸能活動というのは円滑にはならないとワシは考える。
過度な反発は芸能活動そのものを妨げてしまうことにもなりかねないが、ある程度の支持が集まってくるといろいろな意味での反発…やっかみや嫉妬などの感情的なものが殆どであるが…が起こる。まぁ、シャレになる程度の反発であればそれは寧ろ人気のバロメーターとしてとらえられるものなのであるが、過度な反発ともなると話は別である。
何がそうさせたのかというと、この「けんかをやめて」という曲の歌詞に起因する何かがあるのではないか?と考察してみる。
主人公の女性はどうやら二人の男性を同時に好きになってしまっており、それがもとで二人の男性は喧嘩している真っ最中…という、このとっかかりからしてもうツッコみどころ満載であろう。短いイントロに合わせてサビの部分が歌われる。

 けんかをやめて 二人を止めて
 私のために争わないで もうこれ以上

…いや、あんたが悪いんだろうが(呆)。しかし、この女性、自分は悪くないと言わんばかりにこう続ける。

 違うタイプの人を 好きになってしまう
 揺れる乙女心 よくあるでしょう?

…ねーよ(苛)。しかも自分で「揺れる乙女心」なんて言っちゃうかねぇ?「揺れる乙女心」ったら架乃ゆらさまのイメージビデオのタイトルだけでたくさんなんだがなぁ(意味不明)。だが、よほどこの女性は自分は悪くないと思いたいのかこう続ける。

 だけど どちらとも 少し距離を置いて
 うまくやってゆける自信があったの

そんな自信は無意味だよ(ぼそっ)。できるわけないでしょうがそんなもん。そんなこちらのツッコみを無視して、彼女は争っている二人に言って聞かせるつもりでこう言う。

 ごめんなさいね わたしのせいよ
 二人の心 もてあそんで
 ちょっぴり楽しんでたの
 思わせぶりな態度で だから

ここは架乃ゆらさまもお怒りになった個所である。いや、そら怒るわい。もてあそばれたほうはいい面の皮ですよそんなもん。剰え「ちょっぴり楽しんでた」とはなんという言い草であろうことか…ひどいを通り越してむしろ極悪といったほうが良いかもしれない(差支えはあるかもしれないが)。

 ボーイフレンドの数 競う仲間たちに
 自慢したかったの ただそれだけよ

…ただそれだけ?…それだけ、なんですか…?都合のいい時だけ理由を取り繕って、争っている二人にすみませんでしたの一言くらい!…いかん、ガンダムのセリフの中でもそんなに有名じゃないセリフをパクってしまった(謎)。

この後サビ前の歌詞をもう一回、そしてサビの部分を延々と繰り返しながらリピート&フェイドアウトしてこの曲は終わるのだが…いかがだったろうか?こんなひどい状況を無自覚で作り上げるこの女性、かなり始末に負えない存在であるとは思えないだろうか?最後がフェイドアウトで終わるというのも、この問題が解決していないのに原因、いやすべての元凶であるところのこの女性は何にも責任を負わないまま、何の補償もしないままどこかへ消えて行ってしまうことを暗示しているかのようである(ゆらさまもこのことに言及されていた)。

ワシは小学校の頃にこの曲を聞いて以来、こんな女性には関わりたくないという思いだけで目の前を通り過ぎてゆく女性たちを見送ってきた…見送ってきただけでどうにかする気にもなれないままこの年(47歳)になってしまった。
幸か不幸か、そんな女性は現れないままだし、そもそも女性に縁などなかっただけなのだが、改めてこの曲を聞くと、そんな他愛のないことで何のかんのと言っていられるうちが、何となくだが幸せな気がしてくる。それは取りも直さず自分が年老いてしまった証なのかもしれないが…。

何だか最後は悲しくなるような結論に達してしまった。まぁ、今でもこういう女性はあまり好きではない。むしろ嫌いと言ったほうがいいかもしれない。
だが、好き嫌いは別にして、いっぺんでいいから、この世で一番魅力的だとワシが思った女性に思いきり振り回されてみたいと、このところは妙にそう思っている。

*1:アイドルなの!一応恵比寿マスカッツのメンバーなんだからアイドルだろ!アイドルフェスにも出たことあるし学園祭にも出たことあるんだからアイドルって言ったって間違いじゃないだろ!

*2:まぁ、確かにこの曲の主人公の愛は表面的には「こわい」ものであろう。じっくりと聞きこめばその怖さは「哀しい」という感情に裏打ちされたものであることは誰でも気づくことかもしれない